インターネットでジムのブログやトレーナーのSNSを見ていると「正しいトレーニングをしましょう!」という記述をよく見かけます。
そもそも「正しいトレーニング」とは一体なんでしょうか??
トレーニングに正義や悪があるのでしょうか?
「正しいトレーニング」の定義について考えてみたいと思います。
目的に合わせたトレーニングこそが「正しい」
そもそもトレーニングとは、何かを成し遂げるために課されたタスクです。
つまりトレーニングを終えた後は、自身の目標・目的に少しでも近づいてなければなりません。
例えば「10kg痩せたい」のが目標・目的だとすると、体重が増えるようなトレーニングをしていては、方向性が間違っているかもしれませんよね。
私事で恐縮ですが、今私は「筋肉を増やすため」にトレーニングをしております。
ところが毎回同じトレーニングをしていると、効果を感じない時もあります。
トレーニングの結果、筋肉痛が全然なかったり、筋肉量が増えなかったりします。
フォームが間違っていたり、追い込みが足りなかったりするわけではないのに、です。
筋肉量が増えないトレーニング、、、これは私のトレーニングの目的に合致しておりません。
したがって「筋肉量が増えないトレーニング」は私にとって「正しい」とは言えないことになります。
個々の目標・目的に合わせたトレーニングをしないと、それは「正しいトレーニング」とは言えないのではないでしょうか。
では私の場合はどうしたら良いのでしょうか?
身体が反応するトレーニングをしましょう
仮説として考えたのが「私の身体は毎回同じトレーニングをすることに慣れてしまった。」ということです。
ですので対策としては使用重量を変化させる・種目を変える・挙上スピード・降下スピードを変化させる…など、今までと異なる刺激を与えていくことが良いかもしれません。
身体が反応するトレーニングを選択しなければ成長は見込めないかもしれません。
しかし身体が反応するトレーニングとは一体なんでしょうか?
正しいのは高重量?それとも高レップ?
私の経験ですが、高重量の負荷でトレーニングをして、大変効果的だったことがありました。
この時、私は「高重量の負荷こそ効果的で正しいトレーニング」だと思いました。
「自分の身体は高重量に反応する」と思い、毎回重い負荷をかけてトレーニングしてました。
その後、高重量の負荷でトレーニングを2〜3回行ったのですが、それ以降は次第に効果が薄くなり、3回目になるとほぼ効果が感じられなくなってしまったのです。
そこで思い切って重量を下げて高レップ(たくさん回数を行う)をやってみました。
その結果、高レップのトレーニングには、今までにない筋肉への刺激があり、大変効果が感じられました。
要するに、その時の私の身体は高重量の刺激に慣れてしまい、低重量高レップの新鮮な刺激に反応したのです。
私は「使用重量を増やすため、筋肉を増やすため」にトレーニングをしてました。
筋肉にある程度の刺激がなければいけません。
高重量トレーニングに慣れた際の「正しさ」は「高レップのトレーニング」かもしれません。
「正しいトレーニング」は都度変化している
刺激の慣れ具合によって「正しいトレーニング」は都度変化するのです。
ですので本当の意味で「正しいトレーニング」とは非常に難しいもので、「これが正しいトレーニングだよ」とは軽はずみに言えるものではないかもしれません。
過去にどのようなトレーニングをしてきて、今現在どのような筋肉の状態で、どんな食事を摂取して、どういう身体を目指しているのか、、など様々な情報がないと正解を導き出すことは極めて困難です。
そして個人差が大きいのも特徴です。
教科書通りの「完璧な答え」はございません。
例え「完璧なトレーニングメニュー」を作っても、そのトレーニングに慣れてしまうと、効果が出なくなるからです。
トレーナーとお客様が信頼関係を築いた上で、かけがえのない身体と対話をし、様々な試行錯誤し、徐々に見つけていけるものではないでしょうか。