ホメオスタシス
人間にはホメオスタシスという機能があります。
健康的状態が良好ですと、少々怪我しても遺伝子の設計図通りに戻っていくというシステムです。
切り傷、擦り傷が元通りに「治る」のはホメオスタシスがあるからかもしれません。
ダイエットも同じように、健康的な食事と運動を続けておりましたら元通りの状態に戻るかと想います。
しかし、ボディメイクの大会に出るレベルまで体脂肪を削ぎ落とす場合、一般的な健康レベルの食事と運動では不可能かもしれません。
(普通の食事をして毎日8,000歩ウォーキングをしてもバキバキの身体にはなれませんよね)
体脂肪率が極端に低い状態は「健康的」ではないからです。
大会で活躍するためには健康以上に体脂肪を落とさなければいけません。
つまり、ホメオスタシスを超えなければならないのです。
そのためには食事が重要な鍵となります。
大きく分けると2つあります。
ローカーボ(糖質制限・ケトジェニック)と、ローファット(脂質制限・カロリー制限)です。
方法論なのでどっちが良い・悪いというわけではないと認識しております。(後述しますが私のオススメはローカーボです)
以下に私が考えるそれぞれの特徴を書いていきたいと想います。
ローカーボの特徴
- 糖新生が起こりにくいため(ケトン体で動ける)筋肉分解がされにくい
- 脂質を多く摂取できるため、テストステロン値(筋肉に良いホルモン)が下がりにくい
- 短時間筋トレが良い
- 糖質を摂取しないため、インスリンが出にくく、筋肉合成がしづらい
ローファットの特徴
- 糖質を摂るため、インスリンを分泌させて筋肉合成がしやすい
- 糖質で動くため筋トレ中にパワーが出しやすい
- 比較的長時間筋トレができる
- 糖新生が起きやすいため筋肉分解も起こりやすい
- 糖質(筋グリコーゲン)を入れるため筋肉がパンプしやすい
筋肉分解・合成の面
ローカーボは筋肉分解を抑える事ができるけど、筋肉合成がしづらい。
反対にローファットは筋肉合成がしやすいけど、筋肉分解も起こりやすい。
それぞれのオススメトレーニング
ローカーボは筋肉分解を防ぐ事が主な筋トレの目的となります。
短時間で限界を超えて済ませるのがオススメです。
ローカーボ中の長時間筋トレは特に糖新生が起こりやすく、逆効果になるかと。
逆にローファットは糖質代謝がメインですので、比較的長時間の筋トレが可能な気がします。(体験談)
筋トレで直接エネルギーを燃やして痩せようと考えている人も多いですね!
私のオススメ
私は2〜3年前からローカーボ(ケトジェニック)ダイエットを中心としてボディメイクを行っております。
短時間で済むのがメリットです。
忙しい人にはもってこいですね。
ローカーボのデメリット回避策
糖質を摂らないため、瞬発的なパワーが出ない
クレアチンのサプリを摂取します。
人間の身体は糖質と脂質だけではなく、超瞬発的な動きでは、クレアチン回路が使われます。
そのため、クレアチンを摂取すると瞬発的な動きを衰えさせない効果があります。
糖質を摂らないと意欲がわかない
糖質制限に向いてないと感じる人は、半端な糖質制限を自己流でやってるのではないでしょうか?
糖質以外の栄養素が不足していたり、半端に糖質を摂取しているとなかなかケトン体質になりづらいです。
半端に糖質を摂取していては、足りない分の糖質を糖新生サイクルで作ることになりますので、調子が悪くなりがちです。
また必要な栄養素が不足していますと、クエン酸回路が停滞し、脂質代謝になりにくいです。
糖質をほぼ0にして過ごすと7日くらいでケトン体で動ける身体に移行できます。(7日間は辛いですが辛抱です)
カフェインを飲む
それでも意欲がわかない、という場合はカフェインを飲むと良いかもしれません。
私は高重量のトレーニング前にカフェインを飲んでおります。
ちなみにカフェインを摂るとカルシウムイオンが不足しますので、ホエイプロテインをたくさん飲むのがオススメです。
パンプが足りない
糖質を摂取しないと筋グリコーゲンが減り、パンプ感(筋肉の張り)がなくなるので「筋肉が減った!」と思いがちです。
しかし、アルギニンなどのサプリメントを飲むことで血管を拡張することができ、パンプ感を補えます。
また、減量を終え、コンテストの前にだけ、糖質を摂取していくのも良いかと。
いわゆる「カーボアップ」という筋肉に張りを出す効果が得られます!